初めてビンディングシューズを買った方が最初に悩むのがクリートの取り付け位置ではないでしょうか。
ちょうど1年半前くらいに初めてSPD-SLビンディングシューズ(リンタマン)を買ってクリートを取り付けたのですが、かなりすり減ってきたので今回新しいクリートに交換をしました。
そこで本記事では、初めてクリートを取り付ける方向けにクリートを取り付ける最適な位置と取り付け方法、調整の方法などについて解説します。
クリートを取り付ける最適な位置とは?
結論からいうと、足底部で1番チカラが出せる箇所が最適な位置になります。
具体的には、親指の横の骨(母指球)と小指の横の骨(小指球)を結んだ中心にクリートの中心を合わせるのが一般的で、まずはこの位置をベースにするのが良いと思います。
写真の青丸のあたりにクリートの中心を合わせるイメージです。
シューズを履いた状態だと場所が分かりづらいと思うので、素足で2点確認。
- 拇指球と子指球
- 床を踏んでみてチカラの入る場所
この時点では大ざっぱに「このあたりでペダルを踏むとチカラが入るな」くらい分かれば大丈夫です。
ちなみにクリート位置の解説はたくさんありますが、取り付ける段階でミリ単位の調整しても正直違いが分からないと思います。
また、数学のように「これが正解」という位置は無く、最適な位置は人それぞれです。
なので、基本の位置に取り付けた後、実際にシューズを履いてペダルを回して調整することが大事です。
クリート調整であると便利なものは、後ほど紹介します。
クリートの取り付けに必要なもの
✔ クリート
✔ アーレンキー(4mm)
✔ 養生テープかマジックインキ
クリート
僕はシマノのビンディングペダル使っており、クリート
もシマノの純正品を使ってます。
黄色は一番調整幅(フローティング角6°)があり、初心者向けです。
なので、ペダルに装着しても、ある程度足の向きを変えることができます。
- 赤:フローティング角0°(上級者向け)
- 青:フローティング角2°(中級者向け)
まずは黄色のクリートから始めて、慣れたら青が赤を試してみるのがよいと思います。
クリートには金具とネジが6組同梱されています。
アーレンキー(4mm)
六角棒スパナ、六角レンチとも呼ばれたりします。
右のような工具セットでも良いですし、左の100均のものでも大丈夫です。
養生テープかマジックインキ
これはクリートの取り付け位置をシューズにマーキングするために使います。
ビニールテープやガムテープでも大丈夫です。
ただ、正直最初は”クリートを取り付けてから調整する”ほうが手っ取り早いので、無くてもOKです。
2回目以降のクリート交換の際、元の位置が分かるようにしておくために使う形でよいかと思います。
次は、クリートの取り付け手順を解説します。
クリートの取り付け手順
- シューズにクリートを取り付けます。
- シューズを履いてクリート位置を調整します。
- 位置が決まったらきつく締めます。
- 試走して感触を確認します。
シューズにクリートを取り付けます。
SPD-SLの場合、使う穴はこの3箇所です。
僕が使っているビンディングシューズはSPD-SLとSPDの兼用シューズです。真ん中に空いている穴は、SPD用のクリートを取り付ける際に使います。
この3つの穴に合わせてクリートを置いて、金具をセットします。
アーレンキーを使って3箇所のネジを均等に締めていきます。
シューズを履いてクリート位置を調整します。
ある程度締めたら、シューズを履いてみましょう。
なるべく薄いソックスか、素足で履いたほうが拇指球の位置などがわかりやすいです。
クリートをよくみると、真ん中に◯印があります。これがクリートの中心です。
この◯印を最初に足の裏で確認した中心の位置に合わせるようにクリート位置を前後左右に動かしてみます。
- 左が、クリートを最大までつま先側に動かした状態。
- 右がクリートを最大までかかと側に動かした状態。
上下は約1.5cm、左右は約1cm調整できます。
横から見るとこんな感じ。
拇指球と子指球を結んだ中心に、クリートの中心が通るようにセッティングします。
位置が決まったらきつく締めます。
ちゃんときつく締めないと、ペダルからクリートを外す際にクリートが動いてしまい、うまく外れません。
思わぬ転倒や怪我などにならないよう、しっかり締めましょう。
試走して感触を確認します。
その前にペダルへクリートをはめる手順です。
スキーを経験された方であればイメージしやすいと思います。
SPD-SLビンディングは、クリート先端の凹みをペダルの空洞部分に差し込む形になります。
①クリートの先端をペダルに差し込む(引っ掛ける)
②かかとを踏み込んで、「カチッ」とはまったらOKです。
③かかとを外側にずらすことでクリートを外すことができます。
✔ ペダルにチカラが伝わっているか
✔ 膝、足首、つま先が一直線になっているか
✔ 膝や足に違和感や痛みがないか
ペダルにチカラが伝わっているか
いわゆる「踏み足」です。最初にチェックした足底部のチカラが入る部分で、ペダルの中心(軸)を踏めていればOKです。
膝、足首、つま先が一直線になっているか
進行方向にまっすぐ向いていればOK。
内股、ガニ股になっている場合、クリートの角度を調整してみましょう。
そのままで長距離を走ると膝や足を痛めてしまう原因になる可能性があります。
膝や足に違和感や痛みがないか
これはある程度の距離を走らないと分からないかもしれません。
なので、まずは「きちんとペダルを踏めて、まっすぐにペダリングができている」状態でOKです。
クリート調整であると便利なもの
試走といっても、クリート位置が定まっていない状態で外を走るのは怖いと思います。
クリートの脱着もコツをつかむまで練習したほうが安心です。
なので、屋外で試走することが不安な方は、このようなスタンドがあると便利です。
これはロードバイクのメンテナンスをする際に使うスタンドですが、自転車をセットした状態で人が乗れる仕様になってます。
商品仕様
- 設置寸法:W610×D410mm
- カラー:グレー
- 材質:鉄
- 耐荷重制限:120kgまで
- 許容タイヤサイズ:700×45c(ETRTO 47-622)まで
- 重量:3.9kg
このようなスタンドがあると自宅で一通りのメンテナンスが可能です。
- クリート調整
- サドルやステムなどポジション調整
- タイヤ交換
- チェーン洗浄
ちょっと重量があり、場所を取りますが室内保管用のスタンドとして使うこともできるので、室内スタンドをお持ちでない方は検討してみてはいかがでしょうか。
僕はローラー台があるので、それにセットした状態で練習・調整してました。
スマートローラーに興味がある方はこちらの記事をどうぞ。
まとめ
クリートを取り付ける最適な位置
✔ 足底部で1番チカラが出せる箇所が最適な位置となります。
✔ 母指球と小指球を結んだ中心にクリートの中心を合わせます。
これが基本の取り付け位置になりますが、最適な位置は個人差があります。
クリートの位置によって走りやすさや足・膝への負担も大きく変わってくるので、試走をしながら試していただければと思います。